研究課題/領域番号 |
25285213
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤川 信夫 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (10212185)
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研究分担者 |
藤田 雄飛 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 准教授 (90580738)
中嶋 尚子 佐久大学, 看護学部, 助教 (40347373)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ドラマトゥルギー / 預かり保育 / 特別支援教育 / 児童自立支援 / 高齢者介護福祉 / 看護教育 |
研究実績の概要 |
平成26年度の研究実績は以下の通りである。①「平成25年度科学研究費助成事業 実績報告書」に記載した、これまでの研究成果の図書としての出版に向け、各個別事例研究の成果をさらに発展させた。②平成26年8月に、藤川信夫、森みどり、キム・マワーおよび上記の個別事例研究担当者2名がベルリン自由大学を訪問し、同大学のCh.ヴルフ教授、G.ゲバウアー教授を交え、上記の研究成果の内、未だ討議を行っていなかった個別事例研究の成果、及び、新たに執筆された個別事例研究の成果の英訳原稿をもとに討議を行った。また、新たな研究成果を掲載する論文集の続編の作成および平成27年度に大阪大学で開催するシンポジウムに向け、研究計画の打ち合わせを行った。さらに、10月と3月には、新たにサル学研究者、心理療法の専門家等をメンバーに加えて共同研究会を開催し、論文集続編の出版に向けた個別事例研究発表および目次に関する打ち合わせを行った。③国内学会での発表としては、日本保育学会第67回大会、日本看護研究学会第40回学術集会、日本看護科学学会第34回学術集会、日本教育学会第73回大会の2つのラウンドテーブル、日本医学教育学会第46回大会、第7回次世代医療教育研究会(鳥取大学医学部FD研修会共催)、関西教育学会第66回大会、国際学会での発表としては、Asian Link of Philosophy of Education Winter Seminar、および、「いのち」の尊厳を考える研究談話会において、個別事例研究の成果を発表した。④著書・論文に関しては、上記①の成果を9月に大阪大学出版会から『教育/福祉という舞台』として出版した。また、雑誌『教育基礎学研究』第12号において「〈ふり〉の教育哲学」(藤田雄飛ほか)に関する論文を掲載した。さらに2015年出版予定の論集『教育哲学の課題』に研究成果を掲載する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度の研究は順調に進展しており、当初の目的をおおむね達成できている。その理由は以下の通りである。 (1)理論と実践、教育や福祉等の隣接諸領域を接続する「入会地」としての共同研究体制の特質によって、教育に限定されない看護教育や幼児教育や心理臨床等の新たな専門家を共同研究に加えるとともに、実践諸領域における諸問題をドラマトゥルギーという共通の視点で論じ情報交換することが容易になった。 (2)研究成果の一部の英訳原稿をドイツの研究者に予め送付することで、効率よく、かつ、実りの多い議論を交わすことが可能になった。
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今後の研究の推進方策 |
(1)基本的には、前年度に引き続き、同様の手続きで研究を進めていく予定である。 (2)ただし、新たな課題として、シンボリック相互作用論およびドイツの歴史的・文化的人間学との比較参照により、本研究の理論的位置を明瞭化する予定である。 (3)個別事例研究の成果を新たに論文集として出版するための準備を進める。 (4)学会発表および10月末にドイツ側研究者を招いて大阪大学で開催するシンポジウムに向け、新たな個別事例研究を論文として完成させるとともに、翻訳(英訳・和訳)作業を進める。
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