研究実績の概要 |
26年においては、おもに、25年度に実施した本縦断研究の1回目のアンケート調査の分析を行った。具体的成果としては、(1)TERADA, Moriki/POPOVICH, Jacob/LEE, Myung-hun/NA, Seung-il (2014) International Comparative Study on the Structure and the Formation of Vocational Competencies for Vocational College Students: Japan, USA and South Korea. Proceedings of 10th Conference of Asian Academic Society of Vocational Education and Training (AASVET), Tokyo, 2014.10.20. , 112-118.と(2)寺田盛紀・イーサンミン・石嶺ちづる・清水和秋(2015) 大学生の職業的資質形成に関する国際比較研究―日本・アメリカ・ドイツの4大生と短大・職大生の比較―, 生涯学習・キャリア教育研究 第11号, 33-45. , 2015.03 で発表を行った。 要旨は以下の通りである。① 4か国1244人の初年次生に対する職業能力30項目、職業観27項目の因子分析から、職業能力6因子(仕事マネジメント力、語学教養力、技術力、コミュニケーション力、身体運動力、組織適応力)と職業観5因子(自己実現志向、社会・貢献志向、生活・安定志向、リーダー・富裕家志向、職人志向)を抽出した。 ②これらの形成を促すキャリア経験的、学修的要因との関連(1要因分散分析)を4か国全体のデータから見ると、専門学習やアルバイト、ボランティアの能力形成効果が確認された。インターンシップは未経験者が多く、この段階では効果が確認できなかった。 ③国もしく性との2要因との関連(分散分析結果)をみると、性や学校種はそれほど見られず、むしろ国の違い、教育、労働市場などの要素の効果が大きかった。
|