研究課題/領域番号 |
25285244
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
田中 敏 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20171754)
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研究分担者 |
西 一夫 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20422701)
島田 英昭 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (20467195)
福田 典子 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (30223465)
谷塚 光典 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (30323231)
廣内 大助 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (50424916)
松本 康 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (60229581)
水口 崇 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (60412946)
村松 浩幸 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (80378281)
篠崎 正典 信州大学, 学術研究院教育学系, 助教 (80705038)
榊原 保志 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (90273060)
橋本 政晴 信州大学, 学術研究院教育学系, 講師 (90350181)
田中 真由美 信州大学, 学術研究院教育学系, 助教 (50469582)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 防災教育 / 教育実践データベース / 教育目標タクソノミー / 教科間連携 / 教育目標‐教科マトリクス |
研究実績の概要 |
平成26年度は、前年度に引き続き、幼稚園、小・中学校をの防災教育実践例、及び関連研究領域の成果について広範な事例と資料の収集を行った。この作業には教科教育学系の研究分担者が中心となって当たり、平成26年度は新たに教科間連携の観点に立った「教科共創型」授業案の企画とその試験的実施に取り組んで実践結果とノウハウを各個に蓄積した。 これと並行する形で、収集・実施された事例と資料を活用して、技術系・情報工学系の研究分担者が中心となり『防災教育実践データベース』(前年度試作版、以下、実践DBと略記)へのデータの追加入力を通して実践DB利用システムの改良・増築を行った。特に、前年度までの、テキストデータの形態素解析に基づく検索利用システムに加えて、平成26年度は新たに防災教育目標タクソノミー(下記※印の理論構成作業より導入)に基づく検索システムの設計に取り組み、さらに同タクソノミーと教科を2次元とする『防災教育目標‐教科マトリクス』の設計に着手し、一部研究発表を行った。 上記の教科教育学系と技術系・情報工学系の二者の作業を橋渡す理論構成作業として、研究代表者を含む教育心理学系の研究分担者が中心となり防災教育目標の概念的解析を行い、約1000個の実践的目標項目を抽出した。その結果としてタクソノミー(分類体系)の基本枠組みを創案し、これを実践DBのシステム拡張に提供した(※)。そこから発展させて、『防災教育目標タクソノミー』の総体的設計に取り組み、同タクソノミーの試作版と目標項目とをすり合わせる作業を通して検証を図りながら改良を進め、一部研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度(平成25年度)より防災教育実践の実施と事例の収集を継続し、データベースの拡張が順調である。これに加えて平成26年度は、同年度の主目標とした『防災教育目標タクソノミー』の開発、及び同タクソノミーと教科枠を組み合わせた『防災教育目標‐教科マトリクス』の試案作成まで到達した。なお、当該マトリクス試案をデータベース利用システムに試験的に組み込むことを想定していたが、当該マトリクス及びタクソノミーの妥当性について理論的検討を年度を越えて継続したほうがよいと判断した。この一点だけ予定を保留したが、システム導入は機械的作業なので次年度の計画遂行にほとんど遅滞を生じない。
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今後の研究の推進方策 |
今後の目標は、1.防災教育目標タクソノミーの最終版を決定すること、2.これを既存の実践データベース利用システムに導入し『防災教育目標‐教科マトリクス』の表示・検索のインターフェイスを開発すること、3.同マトリクスに基づく複数教科の「教科共創型」のモデル授業を企画・実施し、その効果を検証することであり、各目標達成のための作業の協力・連携と人員の効率的な役割分担を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
主に次の2点による。1.防災教育目標タクソノミーと教科枠を2次元とする『防災教育目標‐教科マトリクス』の試案を、既成の『防災教育実践データベース』の利用システムに試験的に組み込む予定だったが、同タクソノミーの理論的検討を十分に継続したほうがよいとの判断で次年度に繰り越したことによりシステム構築の発注費用分が使用されなかったこと、2.このシステム構築に関連した既存実践事例を分類する作業の補助のための被雇用者への人件費が使用されなかったこと。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は平成27年度請求額とあわせて、主に次の4点において使用する。1.防災教育目標タクソノミーと教科枠を2次元とする『防災教育目標‐教科マトリクス』を、平成25年度構築・平成26年度増築した『実践データベース利用システム』に導入するための外注費用、2.同マトリクスに基づき既存実践事例を分類する作業の補助のための被雇用者への人件費・謝金、3.関連研究領域の研究情報の収集と研究成果発表のための旅費、4.消耗品等の購入のための物品費。
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