研究課題/領域番号 |
25285247
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木村 博一 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (10186330)
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研究分担者 |
片上 宗二 安田女子大学, 心理学部, 教授 (60007755)
永田 忠道 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (90312199)
小田 泰司 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (60452702)
伊藤 直之 鳴門教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (20390453)
福田 喜彦 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (30510888)
角田 将士 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (70432698)
釜本 健司 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (10435208)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 市民性教育 / 社会科教育 / 教育史 / 日韓共同調査研究 |
研究概要 |
本科研プロジェクトの第1年次に当たる平成25年度は、研究代表者と分担者・協力者の協議を重ね、「基本的課題」と「基本的視点と研究対象」を策定した。基本的課題については、日韓両国の「第二次世界大戦後の市民性教育の起点」を明らかにすることとし、起点以前からの影響と起点以後への影響について考察し、日本と韓国の間で比較考察を行うこととした。 基本的視点と研究対象については、「①基本的な市民像:市民(地域市民)、国民、国際人、地球市民、公民、臣民など。それぞれの市民像が有する(育成すべき)知識・理解、能力、態度(行動)を含む。」「②市民性の範囲:地域(市町村、都道府県)、国家、国家間、世界(地球)など。」「③市民性の基本概念:国家、社会、民族、領土、国土、文化遺産など。民主主義、自由、平等、権利、責任など。」「④研究対象:教育理論、教育実践(授業)、学習指導要領、教科書など。」「⑤校種:幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学など。」の5項目を設定した。これにより、本科研プロジェクトの基本的研究視点と研究対象を明確化するとともに、共有することができた。 その上で、研究代表者と研究分担者・協力者が③~⑤の中から一つ(もしくは複数)を選び、①②を念頭に置きながら基本的課題に迫っていくことで、それぞれに研究を進めているところである。 それとともに、市民性の概念や市民性教育に関する二国間の比較教育史共同研究に参考となる知見を得るために、イギリス、アメリカ、フィンランドなどでの資料調査や授業観察などを積極的に実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本科研プロジェクトの第1年次に当たる平成25年度は、研究代表者と分担者・協力者の協議を重ね、「基本的課題」と「基本的視点と研究対象」を策定することができた。これにより、研究代表者と研究分担者・協力者が、それぞれの役割を把握し、研究を進めることができている。それとともに、市民性の概念や市民性教育に関する二国間の比較教育史共同研究に参考となる知見を得るための海外調査研究も順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本科研プロジェクトの2年目に当たる平成26年度は、日韓両国の新教育に関するカリキュラムや授業実践の史資料の整理と発掘の現状を両国の研究者で相互確認し、日韓両国の新教育に関する既存の研究及び史資料整理の枠組みを分析するとともに、両国以外での研究方法論及び整理の状況についての調査の中間取りまとめを行うこととしている。その上で、世界的な基準をも見据えながら、日本と韓国の市民性教育史資料集成の編纂作業を展開することとしている。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、科研費を効果的に使用することにより、約10万円を平成26年度に繰り越すことができた。残額処理として物品を購入することもできたが、より有効に科研費を使用するために、平成26年度に繰り越した次第である。 平成26年度の科研費に、平成25年度分の科研費残額を加えて、より適切かつ効果的に執行していきたいと考えている。具体的には、研究分担者と協力者が研究成果の交流に向けて1回でも多く会を開くことができるように考えており、既に5月と8月の交流計画を進めているところである。
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