研究課題/領域番号 |
25285250
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研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
押谷 由夫 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (50123774)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 道徳教育 / 特別の教科 道徳 / 道徳学習プログラム / 学校・家庭・地域が連携した道徳教育 / 総合単元的道徳学習 |
研究実績の概要 |
平成25年度、26年度で行った研究を基にして、本研究が目指す人格形成を中核とした幼・小・中学校連携の道徳教育推進プログラムのおおよそを開発し、具体的実践を通して修正し精緻化を図っていった。外国の道徳教育研究者との共同研究は3年目になるが、今年度は、中国と韓国を訪問せずにメールでのやり取りに終始し、27年3月に訪問したフィンランドの研究者との交流や現地校の視察等を踏まえた報告書を作成し、道徳教育の方向性を再度確認した。また9月にアメリカを訪問し、アメリカにおける幼稚園、小学校、中学校教育段階の連携や学校、家庭、地域連携の具体的取り組みについて調査し研究交流を図った。そのことを通して、プログラムの修正および補充を行った。合同の研究協議会は持てなかったが、連携研究者同士でそれぞれ交流を図り、研究の精緻化と全体的な研究の統一化を図った。 道徳教育推進プログラムの開発を柱にした2年間の研究の成果を基にしながら、日本においても、世田谷区と長浜市の道徳教育について、研究協力校での取り組みはもとより、世田谷区や長浜市全体の道徳教育推進についてもかかわりをもち、これからの道徳教育の進むべき方向性を具体化するという視点から、人格形成を中核とした幼・小・中学校連携の道徳教育推進プログラムの開発と確認を行った。観察調査やアンケート調査、インタビュー調査なども適宜行った。研究代表者が主催する研究発表会や学会のシンポジウムなどにおいても積極的に提案し意見を求めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りほぼ順調に進めることができた。今年度は、中国と韓国を訪問できなかったが、27年3月に訪問したフィンランドでの研究交流、また9月にアメリカを訪問しての研究交流を行い、当初の目的を果たすことができた。 また、日本においても、道徳教育推進プログラムの開発を柱に、世田谷区と長浜市の道徳教育について、研究を深めることができた。 なお、これらの研究を、来年度さらに日本及び諸外国の道徳教育改革の動向を踏まえて発展させるために、今年度の予算を一部来年度に回すことにした。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度であり研究のまとめを行う。今後も引き続き外国との研究交流、世田谷区と長浜市での研究実践を行うが、諸外国の道徳教育改革をさらに調査し、日本においても、現在道徳教育の抜本的改善・充実が図られており、特に小学校、中学校においては、「特別の教科 道徳」を設置し改善が図られていることを踏まえて、精力的に研究を進めていく(今年度の予算の一部をこのために使用する)。そして、より具体的な提案を行い、研究成果の発表を多様に行うようにする。世田谷区と長浜市においては、最終年度もプログラムに沿った実践を検証していくが、広く市民に向けて研究実践発表会も行う予定である。また、国内の学会と国外の研究会等での発表も予定している。さらに、研究の全体的なまとめを冊子にして、配付し、活用できるようにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究を計画した時点では、明らかにならなかった諸外国の道徳教育改革についても現地調査をし、また本研究の最中に設置された「特別の教科 道徳」について熱心に取り組まれている地域や学校を訪問し当初の計画をさらに充実させるために今年度の予算を、当初の計画をしっかりと遂行しながら、来年度に回したため。
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次年度使用額の使用計画 |
来年度の当初の予定に加えて、さらに精力的に取り組んでいる諸外国の道徳教育改革を調査し、日本においても、現在道徳教育の抜本的改善・充実が図られており、特に小学校、中学校においては、「特別の教科 道徳」を設置し改善が図られていることを踏まえて、熱心に実践に取り組んでいる地域や学校での取り組みについても調査する。
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