研究課題/領域番号 |
25285252
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
山岡 道男 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 教授 (90220235)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 各教科の教育 / 経済教育 / パーソナル・ファイナンス教育 |
研究実績の概要 |
第2年度である2014年度は、米国の共同研究者であるWilliam B. Walstad(ネブラスカ大学)教授とKen Rebeck(セントクラウド大学)准教授が改定した高校生用の経済学の標準テスト問題(Test of Economic Literacy第4版:TEL4)を英語から翻訳した上で、日本語版のテスト冊子を用いて、関係者にテスト実施を依頼し、テスト結果のサンプルデータを収集した。TEL4のフィールドテストについては、2校333名分のサンプルデータを集計・分析した結果を、2014年9月21日に立命館大学で開催された経済教育学会の分科会で報告した。 高校生の金融リテラシーの水準を測定するために、TEL4同様に、William B. Walstad教授とKen Rebeck准教授により開発されたFinancial Fitness for Life High School Test(FFFL-HSテスト)の全国規模での実施に関しては、その日本語版テスト冊子を作成した上で、2014年にパーソナル・ファイナンス学会教育部会(部会長:山岡道男)の協力を得て、同学会のメンバーを中心に、高校および大学でテストを実施してもらい、サンプルデータを収集した。 日本の高等学校ないし中等教育学校で経済を教えている公民科教員に対して、属性・特質、教育実践、経済に関する思考態度などを調査するアンケート調査は、2009年度に第1回を実施したが、経年調査として、2014年度にも、第1回目の調査結果をもとに調査項目の一部を改善した上で、全国の高校および中等教育学校へアンケート調査票を送付し、悉皆調査を実施した。その結果、収集されたサンプルデータは、質問項目ごとに集計するために外部の専門家にコンピュータ入力を依頼し、データセットとして整備することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
TEL4の2種類(フォームAとフォームB)のテスト問題は、2013年度に日本語版を完成させ、2014年度は、フィームAを用いて、テストを実施した。その結果、高校6校、大学4校でテストが実施され、高校655名分、大学199名分の解答用紙が得られた。またFFFL -HSテストも、パーソナル・ファイナンス学会の協力を得てテストを実施した結果、大学では8校、474名分の解答を、また高校では5校、247名分の解答を得られた。教員アンケートも、約5200校の全国の高等学校と中等教育学校にアンケート用紙を送付し、その結果、1587通の結果を得られた。
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今後の研究の推進方策 |
2015年度は、2014年度に回収したTEL4とFFFL-HSの2種類のテスト結果のデータと、公民科教員に対するアンケート結果のデータを用いて、まずそれらを集計・分析した上で、関係学会で研究成果として報告する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2つのテストとアンケート協力の申し込みが、当初の予想より少なかったために 経費(発送費と返送費、データー入力委託費)がそれほどかからなかったかため。 テスト問題解説の冊子の印刷が、次年度になったため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度には、引き続きテストの実施を進め、問題解説冊子の印刷と送付を実施する。
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