金属探針のプラズモン共鳴波長制御は、近接場光学顕微鏡の実用性を大きく向上する為に極めて重要な研究課題である。本研究でプラズモンハイブリダイゼーションを近接場光学顕微鏡に応用することにより広帯域なプラズモン共鳴波長制御技術を開発した。金属探針と金属薄膜のプラズモンハイブリダイゼーションは、薄膜の膜厚を変えるだけで広帯域に共鳴波長を調整できる。FDTD計算を用いて探針先端径や薄膜の膜厚などを様々に検証し、プラズモンハイブリダイゼーションによる共鳴波長制御性の最適条件を見出した。実験的にも450-650 nmの範囲で、プラズモンハイブリダイゼーションによるプラズモン共鳴波長制御を行うことに成功した。
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