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2015 年度 実績報告書

強磁性体効果を用いたトンネル接合型冷凍機の実現

研究課題

研究課題/領域番号 25286046
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

柏谷 聡  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 電子光技術研究部門, 首席研究員 (40356770)

研究分担者 松田 健一  日本大学, 理工学部, 准教授 (80360931)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード固体冷凍器
研究実績の概要

固体冷凍機の開発を引き続き行った。トンネル接合の絶縁体特性の品質を考慮して、ノーマル側には強磁性体ではなく正常金属を用い、プロセスの改善を進めた。これまでの素子において冷却能力が上がらない主な理由となる、基板からの熱進入と絶縁体特性の品質の向上の2点を改善するために、suspend型の構造を持つ素子構造に設計を変更した。これは基板側から見て従来型ではノーマル側が一番近接していたのに対して、suspend型では超伝導体が近接する形に変えて、ノーマル部分はトップに置く構造に変化させたことに対応する。これに伴いプロセスにおいても大幅な単純化が可能となり、絶縁体特性も大幅に改善し、冷凍能力が劇的に向上した。固体冷凍器素子の到達温度を解析するために、輸送方程式、トンネル表式を組み合わせた解析手法を開発した。この解析手法をsuspend型素子に適用したところ、0.33Kのベース温度の動作において、到達温度が0.094Kとなり、高効率の冷凍器として動作してことが確認できた。また解析により現冷凍機において冷凍能力をリミットしているのは超伝導体に対する準粒子注入効果であり、これ以上の注入を行ってもペアポテンシャルの破壊が起こり、冷凍能力の向上が見込めないことが明らかとなった。よって対抗電極として強磁性体を用いることにより、接合部の特性改善を行っても冷凍器としての改善は見込めず、むしろ熱ドレインの高効率化こそがもっとも有効であることが明らかとなった。今後は強磁性体を熱ドレイン部に導入する素子構造の開発を行うことが重要である。いずれにしても、上記のように、当初の目的としていた冷凍能力を実現する固体冷凍器の開発に成功し、今後は応用を視野に入れた実装方法の検討を行うことになる。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Development of suspended normal metal type NIS refrigerator2016

    • 著者名/発表者名
      S. Kashiwaya, H. Kashiwaya, M. Koyanagi, and Y. Tanaka
    • 雑誌名

      Jpn. J. Appl. Phys

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] レーザアニールによるダイヤモンド状炭素の電気,光学的特性改善2016

    • 著者名/発表者名
      渡邉学,大野貴史,胡桃聡,松田健一,鈴木薫
    • 学会等名
      平成28年 電気学会全国大会
    • 発表場所
      東北大学 川内北キャンパス
    • 年月日
      2016-03-16
  • [学会発表] レーザ支援気固界面熱分解法による P ドープ CNT の特性測定2015

    • 著者名/発表者名
      塚田雄太,胡桃聡,松田健一,鈴木薫
    • 学会等名
      2015年放電学会年次大会
    • 発表場所
      防衛大学校
    • 年月日
      2015-12-05
  • [学会発表] he effect of deformation on the transport properties of quantum nanowires2015

    • 著者名/発表者名
      K. -i. Matsuda, Y. Suda, S. Matsuo, N. Hatakenaka, S. Kurumi, and K. Suzuki
    • 学会等名
      2015 Material Research Society(MRS) Fall meeting
    • 発表場所
      Boston, Massachusetts
    • 年月日
      2015-11-29
    • 国際学会
  • [学会発表] NIS トンネル接合型固体冷凍素子開発IV2015

    • 著者名/発表者名
      柏谷聡、柏谷裕美、小柳正男
    • 学会等名
      応用物理学会秋季学術講演会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2015-09-16
  • [学会発表] Synthesis of Rod-Shaped Iron Nanocrystals Using Blue Laser-Assisted Pulsed-Laser Ablation in Liquid2015

    • 著者名/発表者名
      R. Ishihara, T. Sagara, S. Kurumi, K. -i. Matsuda, and K. Suzuki
    • 学会等名
      The 13th International Conference on Lasr Ablation
    • 発表場所
      CAIRNS, QUEENSLAND, AUSTRALIA
    • 年月日
      2015-08-31
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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