研究成果の概要 |
単一スピン・回転状態選別酸素分子ビームは、スピン配向と分子軸方位を良く定義した表面酸化反応を可能にする。本ビームを用いた反応計測装置を前プロジェクトで開発したが、本計画では、吸着スピン効果、散乱および触媒酸化反応における分子配向効果を観測するための計測系を開発した。(1)吸着確率がNiの磁化に対するO2分子スピン配向に依存する点、(2)HOPG, LiF表面でのO2散乱角度分布がO2分子配向に依存し、配向により表面凹凸の感じやすさが異なる点を基に理解できる点、(3)Pt(111)表面上でのCO酸化反応は、0.2eV以下の低エネルギー条件では表面平行分子によってのみ引き起こされる点を見いだした。
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