本研究では,カーボンナノチューブを用いた高出力超短パルスファイバレーザーによる高次機能光周波数コム光源の開発に取り組んだ.まずナノチューブファイバレーザーの高度化に取り組み,高繰り返し,且つ高出力なファイバレーザーを開発した.次に,シミラリトン増幅器を開発し,台座成分の少ない高強度超短パルス光を生成し,それを用いて1オクターブ以上広がるコヒーレントSC光の生成に成功した.また,高度な光周波数コムシステムを開発し,スペクトルの線幅を1Hz以下に安定化・狭窄化することに成功した.更に,光周波数コムシステムの出力を増幅し,高非線形ファイバに導入して,コヒーレントな広帯域SCコムの生成に成功した.
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