研究実績の概要 |
ボロンドープ量として3%, 10%, 20%それに30%で作成した各種ボロン化黒鉛蒸発源ロッドを前述の水冷傾斜型アーク放電装置に取り付け窒素ガス混合無しのHBCと有りのHBNCフォイルの試作をした。上記の製法で作成した厚さ15±5%μg/㎠の薄いHBCフォイルとHBNCフォイルの各炭素フォイル中のボロンと窒素量を調べるために京大(宇治)のエネルギー2MeVのHe^<2+>イオンビームを用いRBS法により組成分析を行った。 高再現性のHBCフォイル作成のため高耐熱性水冷式傾斜型アーク放電アーク蒸発源の改造を行った。本装置を用いて厚さ300%μg/㎠のHBCフォイルと窒素ガス混入によるHBNCフォイルの蒸着試験を行った。長時間の高温度環境下でも蒸発アーク源等に大きなトラブルはなかった。 この結果から、窒素ガス混入量によるHBNC膜の製作並びにHBNCフォイルの寿命に影響する各種パラメターによる試験研究が可能であることが分かった。異なる濃度の窒素ガス混合法を用いて、HBCフォイル中に窒素を混合したHBCNフォイルを作成し、製膜プロセスに於けるピンホール発現と高温加熱によるメカニカルな変形と膜厚減少を調べた。これらの試験を通して2000Kの高温度環境下でも膜厚変形と膜厚減少が少ないHBNCフォイルの実現の為のフォイル作成法に関する知見を得る事が出来た。更なる高品質蒸発源ロッドの製作とその入手するにはボロンカーバイドの(B4C)の混合量と焼結温度による影響を調べる必要があり、高品質ボロン化黒鉛蒸発源ロッド(重量パーセントとしてボロン濃度10-20%, 炭素80%の混合割合)を試作開発した。
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