アイスクリスタル着氷は、ジェットエンジン圧縮機内部の主流静温が30℃程度の領域で発生する.発生メカニズムが全く不明であり,これまでの着氷予測数値シミュレーションにおいては完全に予測対象外であった.したがって, アイスクリスタルを再現・予測できる新たな物理モデルおよび数値シミュレーション手法の開発が強く求められていた. 本研究では,まず,アイスクリスタル着氷に対してマルチフィジックスモデルを提案し,アイスクリスタル着氷現象の物理的特性を数値的に解明した.最終的に,開発したコードをジェットエンジンの圧縮機に適用し,アイスクリスタル着氷に関する流体力学的な知見と設計指針を提供した.
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