研究課題
頂点代数であるW代数の表現論を主な研究対象として研究した。得られた研究成果は以下の通りである.まず、W代数の表現のモジュラー不変性に関するKac-Wakimotoの予想の証明にほぼ成功し、これをローマの研究集会で発表した。また、W代数の加群のなすモジュラーテンソル圏の解析の第一歩として、Jethro Van Elerenと共にKac-Moodyリー環の許容表現のモジュラー不変性を確立し、これを台東の研究会で発表した。その他にも次のような研究を行った。W代数の特別の場合であるparafermion頂点作用素代数の表現論を応用し、Z_k code vertex algebraを導入し、その性質を調べた。W代数の表現論に関するこれら一連の研究成果についてイタリアのピアで開催された研究集会で集中講義を行ったが、主催者によってその様子はyoutubeにアップロードされた。
2: おおむね順調に進展している
W代数の表現のモジュラー不変性に関するKac-Wakimotoの予想の証明にほぼ成功し、またW代数の加群のなすモジュラーテンソル圏の解析の第一歩として、Kac-Moodyリー環の許容表現のモジュラー不変性を確立した。これらのことから,本研究課題は概ね順調に進展していると結論する.
本研究は, 頂点 (作用素) 代数, アフィン Lie 環の表現論, 保型形式論, 群論, 特異点論, 幾何学的 表現論, 偏微分方程式, 素粒子論と広範囲な分野にまたがっているため, 研究遂行には各分野の研究者 との交流が必要不可欠である. そのため, 国内外の専門家の招聘, 共同研究者と 綿密な議論及び研究打合せ, 情報集収のための研究会等への参加を積極的に行う。
コンファレンス出席を事情により取りやめた。
コンファレンス出席の旅費に使用する。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (22件) (うち招待講演 22件)
Advances in Mathematics
巻: 264 ページ: 261-295
10.1016/j.aim.2014.07.021
Representation Theory
巻: 18 ページ: 183-222
10.1090/S1088-4165-2014-00454-0
Osaka J. Math.
巻: 51 ページ: 785-822
Journal of Algebra
巻: 416 ページ: 84-121
10.1016/j.jalgebra.2014.06.009