研究分担者 |
志賀 啓成 東京工業大学, 理学院, 教授 (10154189)
須川 敏幸 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (30235858)
平田 賢太郎 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (30399795)
加須栄 篤 金沢大学, 数物科学系, 教授 (40152657)
木上 淳 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90202035)
利根川 吉廣 東京工業大学, 理学院, 教授 (80296748)
島内 宏和 山梨英和大学, 人間文化学部, 助教 (90759200)
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研究実績の概要 |
非有界集合の容量密度について考察した.半径一定の球に対する容量密度の中心を動かしたときの下限(下容量密度)を研究し,半径を大きくしたときの下容量密度の極限値は0か1に限ることを示した.さらにこの結果を距離測度空間に拡張した.Riemann面上の様々な調和函数から定義される不変距離について,双曲距離との比較からいくつかの不等式を導き,その等号成立条件について調べた.また,Klein群の変形空間の複素構造を調べ,その正則凸性について新しい知見を得た.Riemann面をパラメータ空間とする正則運動がリーマン球面の正則運動に拡張できるための必要十分条件をそのmonodromyを用いて与えた.球面や双曲平面内の領域のその幾何に関する凸性を双曲計量の言葉で記述し,平面領域に関するHarmelin, Minda, Mejiaらの結果を拡張した.単葉函数の係数評価や擬等角写像に関する研究,擬等角写像の数値的構成手法を研究した.正値調和関数に対するCarleson評価や境界減衰評価および熱核評価を利用して,Lipschitz領域において非線形不等式を満たす非負優温度関数に対する増大評価を与え,半線形熱方程式の正値解に応用した.非線形ネットワークのポテンシャル論を展開しその基礎を確立した.Stretched Sierpinski gasket と呼ばれる Sierpinski gasket の分岐点を区間で置き換えた集合上のポテンシャルの構成,調和関数の構造などについて研究を行い,どのようなポテンシャルが存在するのかについて完全な分類を行った.曲面の一般化であるvarifoldに対して,境界における接触角度条件の概念について研究を行い,Modica-Mortola汎関数の特異摂動問題で自然に発生する条件を得た.
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