| 研究課題/領域番号 |
25287027
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 研究機関 | 横浜国立大学 |
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研究代表者 |
根上 生也 横浜国立大学, 環境情報研究院, 教授 (40164652)
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| 研究分担者 |
中本 敦浩 横浜国立大学, 環境情報研究院, 准教授 (20314445)
山本 光 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (00293168)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 位相幾何学的グラフ理論 / 閉曲面上のグラフ / グラフの被覆 / グラフの識別染色数 / グラフの再埋蔵構造 |
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| 研究概要 |
今年度は，例年横浜国立大学で開催されている「位相幾何学的グラフ理論研究集会」が25周年を迎えた．これを記念して国際会議「TGT25」を開催し，国内外から約100名の参加者を得た．その参加者たちとの交流を深め，位相幾何学的グラフ理論に関する様々なテーマについて研究を深めることができた．
特に，スロバキアで開催された「GEMS 2013」に参加し，Roman Nedera氏らと情報交換し，グラフの被覆と閉曲面上の正則地図に関する知識を吸収することができた．それにより，閉曲面上の3-正則地図は，いくつかの例外を除き，色4を高々1回しか使わない識別4-彩色を持つことを証明することができた．当初，その例外の候補として極めて対称性の高い正則地図が挙げられていたが，最終的には例外は3個しかないことを突き止めた．
また，米国ボルチモアで開催された「JMM 2014」に参加し，Tom Tucker氏と共同研究することで，閉曲面上の多面体的な二部グラフ的地図の識別染色数は，有限個の例外を除き，3以下であることを証明することができた．現在，その有限個の例外の完全列挙を試みている．
一方，木更津高専の佐野照和氏の協力により，トーラス上の三角形分割の再埋蔵をコントロールする「パネル構造」をコンピュータ上で自動生成し，分類することに成功した．それによって，笹尾哲氏が手作業で行ったトーラス上の三角形分割のパネル構造の分類には，いくつか欠けているパネル構造があることが明らかになり，その分類リストを正すことができた．
その他にも，連携研究者たちの協力により，多数の定理の証明に成功し，上述の国際会議「TGT25」において発表された．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
佐野照和氏の協力によりトーラス上の三角形分割のパネル構造の自動成功に成功した．閉曲面上のグラフの識別染色数については，グラフを地図に変えることで，3-正則地図や二部グラフ的地図に対して，かなり正確な評価を得ることができた．また，国際会議「TGT25」を主催し，海外の研究者との交流を深め，共同研究に発展させることができた．
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| 今後の研究の推進方策 |
これまでに築いた国内外の研究者との協力関係を維持し，今年度に明らかとなった課題を克服するために共同研究を発展させていく．また，数学的な理論を構築する一方で，コンピュータ・スキルを身に付けた学生の育成にも力を注ぎ，その理論のコンピュータ上での実装を計画的に実行していき，グラフの再埋蔵構造に関するコンピュータ実験を行える環境を整備していく．
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| 次年度の研究費の使用計画 |
当初，横浜国立大学で開催された国際会議「TGT25」に米国研究者Joan Hutchinson氏を招聘する計画だったが，氏の体調不良のため，来日が不可能になったため，招聘を見送った．
米国ミネアポリスで開催される「SIAM2014」においてJoan Hutchinson氏が企画しているミニシンポジウムに研究代表者の根上生也が参加するために旅費に，氏の招聘に当てていた予算を充当する．
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