研究実績の概要 |
互いにt交差する集合族に関して、Peter Frankl, Sang June Lee, Mark Siggersとの共同研究を行った。これは確率論的な手法、すなわちランダムウォークを利用するものである。その結果の一部は、Journal of Combinatorial Theory (A)に投稿し、掲載された。またこの周辺の問題に関して、9月にソウルでLee, Siggersと、2月に沖縄でFrankl, Leeと共同研究を行った。また互いに交差する集合族の問題に、半正定値計画を利用する方法について、田中太初、須田庄との共同研究を行った。これは代数的な手法による取り組みである。その成果の一部は論文にまとめて、投稿中である。これらの成果に関して、日本大学、SIAM conference on Discrete Mathematics, Eotvos大学、Korea Institute for advanced study, 広島工業大学での研究集会で発表した。
組合せ論における線形代数手法をまとめたマトウシェク著のThirty-three Miniaturesを翻訳した。また、この本を読むために必要な線形代数、および組合せ論の基本的な事項をまとめて、付録をつけた。この付録も含む翻訳書は「33の素敵な数学小景」として出版された。また、これらの線形代数手法、およびその極値集合論への応用に関して、慶應義塾大学と京都大学数理解析研究所で講演を行った。
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