研究課題
平成27年度に行った研究開発は以下の通りである。1) 自己位相測定システム:このシステムは分割鏡主鏡上の24ヶ所の地点において、隣同士の鏡の段差を15nm程度の精度で同時計測を行うシステムで、その心臓部となる位相カメラは前年度までにほぼ完成している。24ヶ所の計測点に配置する支持調整機構つきのハーフミラーユニットを組み立て、個々に鏡の保持精度が正常であることを確認した。また、位相カメラ内の24個のマイクロレンズの1個が欠損し、2個に収差が大きい不具合があったものを全て正常なレンズと交換し、正しく機能することを確認した。また、望遠鏡に付けての調整の際に必要となる調整用多軸レーザーユニットを製作し、ハーフミラー配置の際に、ハーフミラーの角度調整がこのユニットを用いて行えることを確認した。2) 主鏡制御シミュレーション:18枚の鏡のシミュレーターソフトを用いて、時間発展を含む制御シミュレーションを行う予定であったが、望遠鏡本体はほぼ完成しており、実記を使った実験に直接移行するほうが早いと判断し、完成に向けての開発に時間に割り当てた。3) 観測装置および望遠鏡焦点部検討:バイコニック鏡を用いた新しいコンセプトの分光器の設計改良を進め、波長分解能10万の可視高分散分光器と、2天体同時の近赤外相対測光分光器の光学設計が完成した。望遠鏡焦点部でのファイバープローブの配置方法など、具体的な検討を進めた。4) その他、現在岡山観測所に建設済みの仮ドーム内に除湿機3台を設置し、外気と仮ドーム内の長期環境データを自動取得して比較することで、除湿機の効果を確認し、望遠鏡架台の状態の維持管理に努めた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件) 備考 (3件)
Publ.Astron.Soc.Japan
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http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/Kyoto3m/index.html
http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/NIS/index.html
http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/HDS/index.html