研究課題/領域番号 |
25287052
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三代木 伸二 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (20302680)
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研究分担者 |
廣瀬 榮一 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (60587757)
宮川 治 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (90532680)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 重力波 / Fabry-Perot共振器 / 超精密長さ計測 / 高品質鏡 |
研究実績の概要 |
昨年度準備された、直径100mm厚み60mmのサファイア研磨基盤2枚(片面が曲率150m、片面がウエッジ平面で、形状誤差λ/10以下、表面粗さ1オングストローム以下)に対し、曲率面に対しては、有効面積80%以内で、1064nm波長用の反射率99.995%以上目標の薄膜コーティングを行い、ウェッジ面に関しては、1064nm用の無反射コーティングを施す時に同時にコートして薄膜コートの性能を見るためのテストピース基盤10枚を作製した。直径25.4mm、厚み5mmで、基材は合成石英で、5枚が曲率1m、5枚が平面の仕様とした。このうち、曲率鏡、平面鏡それぞれ2枚づつを直径100mm基盤と同時にコートした。結果、直径100mm基盤の1枚について、基盤の真ん中付近の極めて重要な部位に埃状のものがついて、目標反射率を満たせないことが分かった。その他の基盤とテストピースについては、目視では問題がなかった。 テストピースの基盤でFabry-Perot共振器を構成し、反射率の精密測定の準備を行った。測定方法は、1)入射出射パワー比較、2)Ring-Down法、3)伝達関数測定法の3種類を準備している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
直径100mm 厚み50mm、曲率150mのサファイア研磨基盤2枚と、直径25.4mm 厚み5mmの合成石英テストピース基盤4枚に対し、有効口径80%で反射率99.995%以上を目指した誘電多層膜薄膜コーティングを行った。直径100mmの基盤の1枚の真ん中に致命的なゴミ状のものが付着し、性能を満たせないことが判明し、施工メーカーと再コートについて協議中である。残りの基盤に対するコーティングに関しては、目視では問題ないことが確認された。
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今後の研究の推進方策 |
テストピース基盤を用いて、誘電多層膜の反射率計測を行う。それと並行して、完成した1枚の本番鏡をCLIOのエンド鏡としてインストールする準備を行う。さらに、デジタル制御システムを用いて共振器を制御するプログラミングの構築を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
単結晶サファイアテスト基盤に対するテスト研磨により、当初予定の方法では仕様要求を満たせそうにないことが判明したので、その代替の、より時間のかかる研磨方法の選択が必要となり、その方法の検証に時間を要した。さらに、その後完成した研磨基盤に対して行った誘電多層膜コーティングの作業において、1枚の直径100mmの基板の真ん中に埃状のものが付着し、仕様を満たせないことが判明したため、その再コートについて検討する必要が発生したため。
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次年度使用額の使用計画 |
本番基板にごみが付着した理由と責任をメーカー側に明らかにしたうえで、基盤の再研磨と再コートを行う。
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