本研究の目的は、原子核スピンの非平衡偏極状態である「超偏極」を表面(界面)に局在化(超偏極ラベリング)することにより、感度と空間選択性の両方を備えた核磁気共鳴法を実現することである。その実現のため、本研究では、これまでに独自開発した「光ポンピング核磁気共鳴システム」をベースとして、本技術の実現に必要となる以下の測定システムの開発を行った。①試料ステージ及びマウント機構、②励起光源システム、③励起光導光システム、④励起光制御システム。また、開発したシステムを用いて、砒化ガリウム系試料のヘテロ界面近傍の原子核からの核磁気共鳴信号の選択的検出を行い、本技術の実効性を実証した。
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