研究課題
前年度に報告した昭和基地レーダーの他観測機との干渉問題、老朽化に伴う修理や更新作業等を優先する必要がある状態が続き、その対応に本年度も少なからぬ時間と労力を要し、本計画期間中にイメージング機能を付加するには至れなかった。一方、本研究課題の科学目的を成す中性風高精度観測の実現に向けて、問題点であった干渉計観測の精度向上について昨年度来大きな進展があり、SuperDARN community内でのTask Forceにも関与し、干渉計の校正が十分可能でありその手法および精度向上が望めることが確認されるに至り、具体的な校正方法についてのほぼ確立に至り、同時に、我々の開発してきた観測手法とこの新たな校正手法を組合わせることによる観測の高精度化についての国際学会での発表を行い、本研究課題の目的を越えて、SuperDARNレーダー網全体による流星エコーを用いた高精度中性風観測網の実現に向けた他機関との調整等も開始することができた(発展的研究として別の科研費を申請した)。また、前年度に続き、一昨年論文発表がなされた地磁気脈動を用いた電離圏高度での磁気圏領域同定について更に研究を進め、FLR自動判定の為の準備を進められ、また、Pc5オーロラアーク脈動(PMAA)の地上ー衛星連携データ解析による発生特性について論文投稿がなされた(査読中)。またSuperDARNのnoiseデータによるX線太陽フレアの電離圏への影響、同じくnoiseデータを用いた高エネルギー粒子降下の検出、あらせ衛星と昭和基地MSTレーダー他によるオーロラ爆発時の高エネルギー粒子の中層大気への侵入について、論文が2本出版、2本が投稿・査読中である。本研究課題の目的の先を見据えた研究も含め、学会・研究会での発表もなされた。また、SuperDARN JapanのWebによるdatabaseやデータ公開も進め研究推進をはかった。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Space Weather
巻: 17 ページ: 1-18
10.1029/2018SW002130
Earth, Planets and Space
巻: 71 ページ: 1-10
10.1186/s40623-019-0989-7
http://polaris.nipr.ac.jp/~SD/sdjapan/