研究課題
基盤研究(B)
北海道の白亜系蝦夷層群において,凝灰岩30試料からジルコンを抽出し,206Pb/238U年代を測定した.得られた年代値を,化石層序・炭素同位体比層序と組み合わせることにより,白亜紀中期から後期(1億2000万年前~8400万年前)における高解像度の国際年代尺度を樹立することができた.また,凝灰岩に含まれるアパタイトの微量元素組成を測定した結果,蝦夷層群の各凝灰岩はマグネシウムと塩素含有量において明瞭に識別することが可能であることが分かった.これらの元素の含有量を基に各地の蝦夷層群の凝灰岩を対比した結果,4つの凝灰岩は北海道全域に追跡可能なことが明らかとなった.
地質学・層序学