研究課題
1. FeTiO3の高温高圧下の相関係を精密に決定した。28GPaで1200℃以下では、FeTiO3がペロブスカイト型からカルシウムタイタネイト(CT)型Fe2TiO4+斜方晶I(OI)型TiO2へ分解し、1200℃以上ではCT型Fe2TiO4+新規FeTi2O5相に分解すること、さらにCT型Fe2TiO4が33GPa以上で岩塩型FeO+OI型TiO2へ分解することが明らかになり、それらの安定領域を精密に決定した。さらに、新規FeTi2O5相の高圧その場観察実験を行い、斜方晶構造の相であることを明らかにした。2.MgCr2O4-Mg2SiO4系の高圧相平衡関係を、10~27GPa、1600℃で調べた。その結果、13GPaではMg2SiO4オリビン+MgCr2O4クロマイトが安定であるが、13GPa以上では両者が反応し、modified ludwigite型相、anhydrous B相などに分解し、さらに21GPaでMg2SiO4リングウッダイト+カルシウムタイタネイト型MgCr2O4になることが明確になった。これらの結果は、マントル深部を循環するクロミタイトの到達深度が400km以内であることを示す。3.スピネル型Fe2TiO4の高圧相転移を28GPa、1300℃まで解明した。スピネル型Fe2TiO4は4GPaでイルメナイト型FeTiO3+岩塩型FeOに分解し、13GPaでペロブスカイト型FeTiO3+岩塩型FeOに転移した後、17GPaでカルシウムタイタネイト型Fe2TiO4になることが明らかになった。4.Mg14Si5O24 anhydrous B相を15GPa、1800~2000℃で合成し、その熱容量を2~306Kの範囲で測定した。そのデータから標準エントロピーを算出し、既存のanhydrous B相のデータと組み合わせて、その安定領域を熱力学的に計算した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Phys. Chem. Minerals
巻: 44 ページ: 63-73
10.1007/s00269-016-0836-3
Chem. Commun.
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