酸素を溶存した純水は磁気処理によって影響されたMFA水を生成した。磁気処理に伴って水由来のラマンバンドが増大し,新しい化学種の生成が確認された。この変化には酸素が必要であることが分かった。MFA水の差ラマンスペクトルはクラスレートハイドレート構造あるいは過冷却水のスペクトルに酷似しており,酸素クラスレートハイドレート様構造の存在が示唆された。磁気処理に伴う粘度や接触角の減少に誘導時間やメモリー効果が認められ,これらはクラスレートハイドレート系の現象と合致した。 MFA水は物質生成に影響を与え,新規な構造や性質をもつ物質をもたらすことが示され,磁気処理程度で異なる性質をもつグリーンな溶媒である。
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