新たに発見された氷XVIとその他のハイドレート格子に対して、負の熱膨張率をはじめ種々の物性を理論的に予測・計算した。さらに、これらにゲスト分子が導入されてクラスレートとなったときに起こる、ゲストによる収縮や負の膨張率の消失などの物性の大きな変化の機構を解明した。また、ハイドレート分解過程の大規模並列計算により、実験に近い穏やかな条件でのメタンハイドレートの分解のシミュレーションを行い、分解機構を明らかにした。さらに、氷VII相に隣接するプラスチック相について、高温高圧側では、その相境界は一次相転移としてではなく、臨界線として現れること大規模長時間のMDシミュレーションから示した。
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