本研究では、魔法数クラスターを基盤物質として用いることで、安定かつ高機能なナノ物質創製を目指した。その結果、新規三成分(金、パラジウム、銀もしくは銅)および四成分(金、パラジウム、銀、銅)クラスターの合成に成功した。また、異原子の置換効果として配位子交換反応速度を調べたところ、銅原子の置換は反応速度を大きく増加させることが分かった。さらに配位子を、チオラート(RS)からテルロラート(RTe)に置換することで、クラスターの界面構造を制御し、クラスターの物性を変化させることに成功した。テルロラートの置換サイトについては、単結晶X線構造解析により明らかにした。
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