私は疎水性のフラーレンをリポソームドラッグキャリヤー内に内包させる新しい方法として交換反応法を用いた。この交換反応法ではシクロデキストリンの空孔からリポソーム中にフラーレンを移動させるというものである。C60誘導体において交換反応を試みたが失敗した。しかし、これらの実験の中で、(i)C60誘導体がC60に比べ高い光線力学活性をもつこと、および(ii)β-1,3-グルカンに取り込んだアニオン性のC60誘導体が他のC60誘導体に比べRAW細胞に対し高い光線力学活性をもつことを見出した。なお、最近交換反応法によってリポソーム内包C60誘導体の作成に成功した。
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