ハロゲン結合を創出する鍵は,電子不足官能基の導入にある。そこで様々なフッ素官能基を分子に導入する手法の開拓研究を行い,トリフルオロメチルチオ化試薬,ペンタフルオロフェニル化試薬,ペンタフルオロスルファニルフェニル化試薬などいくつかのフッ素官能基化試薬の開発に成功した。また,フッ素官能基を構造内に挿入したフタロシアニンやサブフタロシアニンの合成にも成功した。さらにフッ素官能基化したサブフタロシアニンを用いる触媒的光トリフルオロメチル化反応に成功した。また,合成した様々な化合物のハロゲン結合の可能性を精査し,ハロゲン結合能力を持つ新触媒の開発に成功し,ハロゲン結合誘発型向山アルドール反応を行った。
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