現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
有機テリリウム可逆連鎖重合(TERP)並びに可逆連鎖移動交換重合(RTCP)の本邦発の制御/リビングラジカル重合(CLRP)を駆使した水分散系での機能性高分子微粒子の合成についてはほぼ計画通りに研究は進行しており,その成果を研究発表並びに学術論文誌に報告できた。 球形のヤヌス構造を有する複合高分子微粒子の粒子分割で半球状粒子を作製する代表者らの提案をさらに発展させ、粒子中に予めブロックポリマーを微少量存在させることにより、分割されるまでの時間並びにヤヌス構造界面相互作用を制御し、より簡便に作製法できることを明らかにし、プラハで開催された国際会議で招待講演するとともに,論文報告した(N. Yamashita, T. Yamagami, M. Okubo, Colloid Polym. Sci. 2014, 292, 733-728)。 蓄熱剤のポリマーカプセル化において,従来の蓄熱剤の熱特性の取り扱い(J/g-カプセル粒子)は工業的には合理的であるが,科学的には誤りであることを,3度の学会発表・論文報告で指摘した(Phys. Chem. Chem. Phys. 2015, 17, 1053-1059)。ポリマーカプセル化技術の発展に極めて重要な提言である。当初の計画通りに,ラジャモンコン工科大学タンヤブリ校のAmorn 並びにPreeyaporn Chaiyasat両博士との緊密な連携の下に順調に目標を達成しつつある。 金ナノ粒子上で表面開始CLRPを駆使してポリメタクリル酸ジエチルアミノエチルグラフト層を形成させたところ、CO2/N2をバブルさせることにより、系のコロイド安定性を可逆的に制御でき、ガスセンサー機能を有することを認めて論文発表を行った(Y. Kitayama, T. Takeuchi, Langmuir 2014, 30, 12684-12689)。
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