L型ポリ乳酸(PLLA)はその透明性,非焦電性,柔軟性,圧電経時安定性などから,アクチュータとして非常にユニークな能力を示す.それは従来有機高分子膜では不可能であるとされたレイリ波を発生させることにある.レイリ波は無機圧電材料PZTなどでは精密アクチュエータや無音モータの道を開いたが,その発生原理からPZTの場合サイズに制限がある.これに対して本研究ではその疑似的なレイリ波を発生させる方法を基礎的に確立しPLLAアクチュエータの安定的な動作,製造法を確立し,待望される小型搬送システムなどへの実用化への道を開いた.
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