炭素-炭素結合形成反応を触媒できる人工生体触媒を創成した。リパーゼの活性中心セリン残基と結合させるためにリン酸エステルを連結したNHC前駆体1を13段階で合成した。1をリパーゼに混ぜて両者が連結した人工生体触媒CALB-1を得た。ベンズアルデヒドのベンゾイン反応を触媒した。 変異導入でリパーゼのイソロイシン287をシステインに置換したI287C変異体を化学修飾した。 無溶媒でNHC触媒反応を行うと従来より少ない触媒量でも反応が進行することを発見した。触媒的な固体-液体又は固体-固体変換反応も進行した。固体-固体変換反応においては、固体混合物が部分的に融けた半固相状態を経由して反応が進行した。
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