研究課題
本研究の目的は、イオン液体を含む高分子ゲルで永続的に安定化したコロイド微粒子の3次元規則配列構造体、すなわちコロイド結晶ゲルを作製し、そのフォトニックバンドギャップを高分子ゲルの体積相転移によって変調させ、可逆的な波長可変レーザー発振を実証する。本研究代表者は、スチレンモノマー、熱重合開始剤、界面活性剤を含むエマルジョン重合によって、単分散性が高く、粒径が200 nm前後のポリスチレン(PSt)微粒子の精密合成に成功している。界面活性剤の濃度をコントロールすることで、PSt微粒子の粒径を約15 nm刻みで合成できる。そこで、昨年度は、PStより低い屈折率を示すシリカ(SiO2)のコロイド微粒子を合成した。Stober法により、粒径が数百nmのシリカ微粒子の合成を行ったところ、粒径が100 nm~300 nmシリカ微粒子を得ることができたが、10%以下のCV値、すなわち分散が低い微粒子を得ることができなかった。今後、粒径が100 nm~200 nmでCV値が10%以下の単分散性シリカ微粒子が得られる合成条件を見つけ出す。
3: やや遅れている
昨年度、所属機関が変わり、前所属機関から装置の移設作業を行うために時間、労力、費用がかかり、想定していた実験計画を遂行することが困難であった。今年度は研究環境を早急に整備し、昨年度の研究計画を実行できるよう努力する。
まずは昨年度、シリカ微粒子の合成を試みたが、分散の度合いに課題があった。早急にCV値が10%以下になるような合成条件を見つけ出す。そのために、Stober法にこだわらず、界面活性剤を用いた逆ミセル法なども試みる。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件) 備考 (1件)
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