近年、大型リチウムイオン電池の代替としてナトリウムイオン電池が注目されている。本研究では、当研究グループではこれまでに見出したリン酸鉄ナトリウムガラスセラミックスを報告している。しかしながら知見が乏しく、いまだその詳細な形成機構をはじめとする諸物性が未解明である。本研究ではリン酸遷移金属ナトリウム系のガラスセラミックスに注目し、そのガラス形成能、結晶化挙動、そして正極活物質としての電気化学特性評価により、系統的な知見を得ることを目的とした。その結果、1.リン酸鉄ナトリウムガラスが有効に正極活物質として機能すること、2.スズリン酸ガラスが負極として機能すること、3.マンガン系正極を見出した。
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