研究課題/領域番号 |
25289021
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
三浦 憲二郎 静岡大学, 工学研究科, 教授 (50254066)
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研究分担者 |
増田 宏 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (40302757)
臼杵 深 静岡大学, 電子工学研究所, 准教授 (60508191)
藤澤 誠 筑波大学, 図書館情報メディア研究科(系), 助教 (90508409)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 対数型美的曲線 / 対数型美的曲面 / リバースエンジニアリング / 自由曲線・曲面モデル / 高品質モデル / 3次元計測 / B-Spline / 美的B-spline |
研究実績の概要 |
CADシステムにおける意匠設計は製品の機能や品質,求心力に強く影響を与えることが知られており,様々な研究が行われている.一方,近年では,計測技術や情報処理技術の発展に伴い,実際に作成された自動車や家電製品などの立体モデルからデジタルモデルを作成するリバースエンジニアリングが活発に行われている.高品質な曲面形状を必要とするようなリバースエンジニアリングでは,手書きスケッチにより外形を決定し,それに基づきCADモデル,立体モデルであるクレイモデルを作成する.その後,クレイモデルを修正したのち3次元計測を行うことで点群データを取得し,そのデータを近似することによりBezierやB-Splineなどの自由曲線・曲面モデルを再構築する.しかしながら,計測により得られた点群データは多くのノイズを含んでいるため,計測データそのものから意匠設計に利用できるような高品質なモデルを生成することは困難である.そのため通常は近似により得られた自由曲線・曲面にフィルタをかけた後,CAD操作者が試行錯誤的に制御点を動かすことにより曲率分を制御することで滑らかな形状を得ている.この作業は多くのノウハウや工夫を要し作業の自動化が求められている. そこで,本研究では美しく高品質なモデルの表現手法として提案されている対数型美的曲線・曲面の性質を持つような自由曲線・曲面の生成手法を提案する.これにより,曲率変化が滑らかでもあり形状モデルとしてものづくりに使用可能な自由曲線・曲面の生成を可能とする.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していなかった、リバースエンジニアリングへの対数型美的曲線・曲面の概念を応用し、B-spline曲面の高品質化することを可能とした。また、力学的性能の解明も着実に進んでおり、isogeometric analysisにより対数型美的曲線周りの流れの解析が可能となったため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、曲面の力学性能として, 製品の機能を大きく左右する空力特性を代表例として取り上げ, その力学性能を解明する. 例えば, 車体回りの空気の流れをシミュレーションし, 車体にかかる空気抵抗を計算する.用いる手法としては、isogeometric analysisを考えており、2D問題、および3D問題に適用する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に成果が期待でき、学会発表等の旅費を確保するため
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次年度使用額の使用計画 |
成果発表旅費 312,190円
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