現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画通りに研究が進んでおり,「研究実績の概要」で示した①~③の研究においてそれぞれ重要な結果が得られた.特筆すべき事項として,International Conference on Jets, Wakes, and Separated Flowsのプレセミナーの招待講演として格子乱流の近傍領域におけるスカラー混合について講演発表を行った.また,格子乱流近傍の非平衡乱流場を詳細に解析した研究結果は流体力学分野の一流国際誌であるPhysics of Fluidsをはじめとする有名国際誌に複数掲載された(Y. Zhou, K. Nagata他, Physics of Fluids, Vol. 28(2016), 025113, Y. Zhou, K. Nagata他, Physics of Fluids, Vol. 27(2015), 075107, Y. Zhou, K. Nagata他, Fluid Dynamics Research, Vol 48(2016), 021404.).加えて,マルチスケール格子乱流に関する風洞実験結果をまとめたものを近日Physics of Fluidsに投稿予定である.また,マルチスケール/フラクタル励起乱流”の工学的応用に関しても直接数値計算による解析とPIV計測を続行中である.今年度は新しい解析手法も導入して検討を行った.ノズル近傍にフラクタル格子を設置することはスペースの問題上構造が小さくなりすぎて問題があったが,風洞実験により構造が単純な2スケール格子でフラクタル格子乱流を再現できることが明らかとなったので,より実用的となった. 以上を鑑み,研究は当初の計画通りに順調に進展していると判断される.
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