本研究では、真空紫外光(100~200nm)の光化学反応を用いてO2やH2OからOやOHなどの活性種を生成し、これら活性種の生体反応を利用して癌治療や創傷治癒を行う新しい医療プロセスを提案した。装置を作製して活性種計測を行い、シミュレーションで予想した通りの活性種が生成されていることを確認した。本手法でOHを生成して菌に照射し、創傷治癒で重要とされる殺菌を行えるだけのOHを照射できることを示した。本手法は、現在盛んに研究されているプラズマ医療で、各活性種の治療効果を定量的に測定する手段としても有用であることも示し、プラズマ医療の発展にも大きく貢献できることを示した。
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