本研究では、半導体的性質と誘電体的性質を併せ持つ酸化物半導体(非極性ZnO)に着目し、分極方位制御及び電子構造制御に基づいて、高い偏光性と光電機能を実現することを目指した。k-p摂動法による電子バンド構造計算に基づいた試料内への異方的格子歪の導入に伴い、室温下において高い偏光性を有する非極性ZnO薄膜の形成に成功した。更に、ZnO/MgxZn1-xO量子井戸構造内の井戸層と障壁層界面に強い格子歪の導入にした試料において、15%程度の高い光電変換効率を実現した。偏光の光学的制御は、偏光性を利用した光学用にむけた要素技術であり、紫外域における偏光検出デバイス等への応用に寄与する。
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