研究課題
インバータの電力損失を現状より一桁低減するための第一ステップとして、本研究では、オン抵抗5mΩcm2以下(現状比10倍向上)、さらに耐圧も現状比10倍向上の低損失ダイヤモンドFETの実現を目的とし、研究代表者らが開発してきたn型ダイヤモンドの選択成長法を用いた高整流特性を有する横型pn接合ダイオードを適用し、新規なキャリア伝導制御メカニズムを利用したダイヤモンド接合型FETの実現、性能の原理検証、高性能化に向けた可能性と課題を明らかにする。28年度は、下記の独自性の高い技術を提案し、次世代パワーデバイスに重要な低電力損失の優位性と課題を示した。(1)ダイヤモンドデバイスの課題である大電流化については、伝導度変調の高効率化を測るためのデバイス構造を提案し、オン抵抗がオン抵抗3mΩcm2の可能性を示した。具体的には、マイナリティキャリアの注入効率、ライフタイムを向上する構造を提案した。(2)従来、デバイス内部のモニタリングの方法がなく、シミュレーションを用いていた。本研究ではナノスケールでのキャリア輸送や物性を解明するために、デバイス内部の電界分布を、ダイヤモンド中の窒素ー空孔からなる高感度な量子センサを用いてナノスケールで検出、イメージングすることに成功した。本結果は世界で初めて実現し、注目を集めている。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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