研究課題
1.北海道立総合研究機構の水産試験場が所有している漁業調査船(北洋丸,北辰丸,金星丸)が過去の定期観測等で取得した計量魚群探知機による画像データの解析を行い,オホーツク海(枝幸沖~網走沖)において約20ヶ所,日本海(稚内沖~石狩沖)において約10ヶ所,太平洋(函館沖~日高沖)において約10ヶ所でガス湧出(ガスプルーム)地点を確認した。また,これらガスプルームは定期観測航路上で確認されたものであり,航路間にはさらにガスプルームが存在していると思われる。2.北海道大学水産学部附属練習船「おしょろ丸」及び北海道立総合研究機構漁業調査船「北洋丸,北辰丸」による海洋調査をオホーツク海網走沖及び枝幸沖において実施した。調査では,マルチビーム音響測深機や計量魚群探知機による海底地形及びガスプルームの観測,コアリングによる海底堆積物の採取と採取試料に対する各種分析を行った。調査において,表層型のガスハイドレートの存在指標となる海底からガスが湧出するガスプルームを新たに30ヶ所以上発見した。これまでの調査とあわせて網走沖において確認された湧出地点は300ヶ所近くとなり,網走沖はガス湧出活動が活発であり,ガスハイドレートが広範囲に賦存していることが示唆された。また,調査では重力式の原位置コーン貫入試験を昨年に引き続き行い,ハイドレート層を含むと思われる堆積層の原位置強度を測定することができた。堆積物中のハイドレート含有率にもよるが,調査地点では周辺地盤よりも最大で10倍程度高い地盤強度が得られた。3.海底から湧出するガスが確認されているオホーツク海枝幸沖や網走沖の水深100~600m程度の海域において,小型遠隔操作無人探査機ROVや海底観察ソリを用いた海底湧出ガス観測調査を行った。潮流の影響により十分な調査を行うことは出来なかった,海底面の撮影には成功し,今後の研究に繋がる成果が得られた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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