研究課題
平成27年度は以下の2つの課題について研究を実施した.(1) 構造効果・スケール効果が再生資材の溶出特性や対策工の性能に及ぼす影響の解明自然由来のヒ素を含有する粗粒土,掘削岩石といった試験時の粒度調整の影響が大きい再生資材を対象に,カラム通水試験により試験時の粒径が溶出特性に及ぼす影響を詳細に調査した.その結果,試験開始から時間が経過した時の非平衡状態での陽イオン,ヒ素の溶出量に顕著な粒径依存性があること,その一方で一部の交換性陽イオンでは粒径依存性が確認されないことが明らかになった.対策工の性能に及ぼす影響の観点からは,土質遮水工による原位置封じ込めにおいて想定される拡散輸送に及ぼす影響を土質遮水工の構造効果の観点から評価した.有効間隙率と屈曲度の影響を含めた有効拡散係数をそれぞれ実験結果と数値解析を併用して推定する手法を提案するとともに,有効間隙率と有効拡散係数の相関性を明らかにした.(2) 再生資材の環境安全性評価のための試験方法とその解釈方法の高度化自然由来の重金属等を含有する岩石等を盛土等に利用する際には,覆土や吸着層といった構造的に安定性の高い工法により環境安全性を担保することが重要となり,適切な評価試験の適用が必要となる.各項目を適切に評価しうる試験方法、もしくは既存試験方法を適用する際の留意点を明らかにするとともに,重要な項目である吸着層の性能に及ぼす保持時間依存性の検討を行った.具体的には,有害物質を含む水と吸着層材料の接触時間が吸着性能に及ぼす影響を実験的に評価した上で,原位置において想定される水理学的条件に応じた適切な設計方法の提案を行った.
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Soils and Foundations
巻: 55 ページ: 1441-1453
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Proceedings of the 10th Asian Regional Conference of the International Association for Engineering Geology and the Environment - Geohazards and Engineering Geology
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Kansai Geo-Symposium 2015-地下水地盤環境・防災・計測技術に関するシンポジウム-論文集
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第11回環境地盤工学シンポジウム発表論文集
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