研究課題/領域番号 |
25289146
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
土田 孝 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10344318)
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研究分担者 |
半井 健一郎 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10359656)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | セメント固化処理土 / 浚渫土 / 海成粘土 / ベンダーエレメント試験 / 一軸圧縮強度 / 港湾 |
研究実績の概要 |
セメント処理土の新たな強度予測式および混合初期のセメント処理土の強度発現特性とそのモデル化について、以下の論文に発表した。 1)Estimation of Compressive Strength of Cement-Treated Marine Clays with Different Initial Water Content 2)Estimation of Strength Mobilization on Cement-Treated Dredged Clay in Early Stages of Curing 3)混合初期におけるセメント固化処理土の強度発現特性に関する実験的研究 これらの論文によって、異なる含水比、セメント添加率で作製したセメント固化処理土の経時的な強度発現を調べた結果、養生72時間前後で発現強度と養生期間の関係が変化していることがわかった。養生72時間までにおける発現強度は養生1時間時の強度a1と初期強度増加係数b1で表すことができることを示し、a1は初期含水比に関係なく、セメント添加率によって2種類の直線で表すことができることを示した。また、初期強度増加係数b1はセメント添加率の増加とともに増加し、1つの式で示すことができることも示した。さらに、養生72時間以降における発現強度は後期強度増加係数b2によって表すことができ、パラメーターa1,b1,b2を用いることでセメント固化処理土の強度予測が概ね可能であることを示した。さらに本成果を他の様々な海成粘土に適用した論文をSoils and Foundationsに6月中に投稿予定で作業を進めている。 非破壊試験であるBE(ベンダーエレメント)試験によって混合直後からのセメント処理土の弾性係数を測定し、弾性係数と強度の関係を明らかにした。本成果についても年度前半に国際ジャーナルに投稿予定である。また、粘土が有機分を含む場合の強度発現特性について一連の実験を行った。現在実験結果の分析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
強度および変形係数の発現特性については、順調に成果がでていると判断する。化学的特性については、有機分を含む粘土の強度発現を調べたが、化学的なアプローチはまだ不十分と考える。
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今後の研究の推進方策 |
非破壊試験であるBE(ベンダーエレメント)試験によって混合直後からのセメント処理土の弾性係数を測定し、弾性係数と強度の関係を明らかにしたので、年度前半に国際ジャーナルに投稿予定である。また、粘土が有機分を含む場合の強度発現特性について一連の実験を行った。この成果もとりまとめて発表したい。 化学反応に関する研究は遅れているが進めていきたい。
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