研究課題/領域番号 |
25289175
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研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
今井 章雄 独立行政法人国立環境研究所, 地域環境研究センター, 研究センター長 (40203286)
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研究分担者 |
小松 一弘 独立行政法人国立環境研究所, その他部局等, 主任研究員 (20391104)
高津 文人 独立行政法人国立環境研究所, その他部局等, 主任研究員 (30514327)
篠原 隆一郎 独立行政法人国立環境研究所, その他部局等, 研究員 (00610817)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 分子サイズ / 溶存有機物 / 湖沼 / 間隙水溶存有機物 / 分解性 / 底泥溶出 |
研究実績の概要 |
本年度は、計画通りに霞ヶ浦湖水、底泥間隙水および流入河川水を毎月採取するとともに、琵琶湖、宍道湖の湖水と底泥間隙水を夏季と冬季を採取した。加えて、全国16湖沼の表層水と底層水を入手した。採取したサンプルの溶存有機物(DOM)の分子サイズ分布、DOM分画分布および分解性等を測定・評価した。 これまでに取得したデータを解析して、(1)霞ヶ浦湖水DOMの分子サイズ、紫外部吸光度、溶存有機炭素(DOC)濃度の季節変動・経年変動を評価した;(2)霞ヶ浦湖心底泥間隙水中のDOM等の分画分布と分子サイズ分布を測定した;(3)当該底泥間隙水DOM特性の分解に伴う変化を評価した;(4)海水中のDOMの分子サイズを有機炭素として定量的に評価できる方法を国内外で初めて開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究はほぼ順調に進展している。非常に多くのデータが取得された。特筆すべきは、海水中の溶存有機物(DOM)の分子サイズを有機炭素として定量的に分析する方法の開発に国内外で初めて成功したことである。 ただし、分析に時間を取られ過ぎて、データ解析と論文作成が思うようにはかどっていない。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、当初の研究計画に沿って、残された課題である処理プロセス(浄水処理、排水処理)を対象とした研究に集中する。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験補助等の人員を適切な数で確保することができなかったことと、本年度後半から使用する予定であったベンチスケール膜処理装置(自作)が設計段階での問題から製作できなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
逆洗浄可能なベンチスケール膜処理装置の製作(自作、消耗品部品の組合せ)に使用する。溶存有機物の分子サイズ分布測定等の処理速度を高めるために、分析補助契約職員の雇用に使用する。
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