本研究では火害を受けたコンクリートの性能回復挙動およびその影響要因を明らかし、修復技術の開発を目指して、(1)高温加熱を受けたコンクリートの圧縮強度、静弾性係数、付着強度、耐凍害性および体積変化などの各種性能の再養生による回復程度を詳細に考察し、性能回復に及ぼす加熱前の強度、加熱温度、冷却方法、再養生方法および再養生期間などの要因の影響を明らかにした。(2) 受熱したコンクリートの受熱直後と再養生後の化学組成および構造の変化を考察し、その性能回復のメカニズムを解明した。(3) 十分な可使時間および強度を有し、無収縮である非セメント系の無機補修材料を開発し、適切な注入工法を検討した。
|