本研究の目的は、現代の街並みに美的秩序を回復するために、多様な主体が協働する活動システムを結び合わせていく活動=ノットワーキングによる創発的な景観形成を可能にする景観まちづくりの方法論を探究することである。 本研究では、①全方位カメラを用いた街並みの映像記録を用いて、景観の経年変化の仕組みを分析し、空き家が大きな問題の一つであることを明らかにした。次いで、②都市エリアにおける空き家の実態を把握すると共に、③具体的な空き家(町家)を取り上げ、空間の利活用、まちづくりビジョン、運営の仕組み、コミュニティのデザインを重層的に行うことによって、④コミュニティのエンパワメントを図る可能性を明らかにした。
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