研究課題
基盤研究(B)
重要文化的景観を選定するためには選定の範囲と関係者間の利害調整、報告書の作成が必要である。本研究では3年間に四国四万十川、熊本南阿蘇、天草諸島、長崎平戸、外海、京都岡崎を調査し、その利害調整のプロセスについて検討した。その結果、地元自治体の担当者の推進力と、選定委員長の取りまとめ方、異なる利害関係者の円卓会議への協力、学識経験者の歴史的事象の検証と、文化活動の発掘、景観的価値など当該地域への価値付けがなされていくことが選定の要素であることが分かった。また文化庁による文化的景観選定の先に世界文化遺産を目標にしたところは比較的早く利害調整が可能であった。
建築学