本研究では、酸化物ナノシートをベースにグラフェンを凌駕する新規原子膜材料の開発を行った。半導体性を有する酸化チタン、酸化マンガンナノシートに対し、第一原理計算に基づく材料設計を行い、高い電子移動度を有する伝導性ナノシートの開発に成功した。また、高誘電性ナノシートの開発とその応用を進め、10nmの極薄膜で最高の誘電率を有するナノシートの合成に成功し、高性能のキャパシタ、ゲートデバイスを開発した。さらに、異なる機能のナノシートの積層集積により、人工強誘電体、マルチフェロイック材料、メタマテリアル、アクチュエータ材料など、グラフェンや他の2次元材料では実現しえない高次機能材料の開発に成功した。
|