ブタ皮膚由来アルカリ処理ゼラチン(AlGltn)を用いてヘキサノイル化AlGltn(HxAlGltn)を合成し、多孔フィルムを調製した。ポロゲンと溶媒の固液比を制御することにより、1-63%の気孔率を有する多孔フィルムが得られた。多孔フィルムの大腸組織表面に対する接着強度は、同一の気孔率においてHx基を導入したものがしていないものよりも約3倍高かった。ラット皮下に多孔膜埋入後の組織切片を血管新生マーカーの発現量を評価した結果、Hx基が効果的に血管新生因子を吸着・徐放促進することが明らかとなった。
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