研究課題
本研究では,半導体基板ならびに化合物半導体を主な加工対象として,物質固有の自己組織可能に湿式プロセスを組み合わせ,メソ(2 nm-50 nm)-マクロ(50 nm以上)領域で,構造,組成を精密に制御した高次構造体を効率的かつ大面積に作製する技術を開発することを目的に研究を展開してきた。最終年度である平成27年度は前年度に引き続き,外部電場を用いずに貴金属の触媒作用を利用しⅢ-Ⅴ族化合物半導体(InP,GaAs)をマイクロメートルオーダーで規則的にエッチングする手法に関して,補足データの収集に努めた。エッチング条件の最適化によってラインパターンやピラーアレイを位置選択的に形成できることを実証し,当該成果を国際学術雑誌に論文出版した。本手法の新規性は,従来基板表面に付与していた貴金属を基板背面に付与した点であり,これにより化学エッチング中の貴金属触媒のはく離を防止し,長時間安定した化学エッチングが実現した。また,アノードエッチングで作製したGaAsナノワイヤアレイを基板から剥離後,シリコン基板上へ集積し,トランジスタとして動作することも確認した。これは,高性能な機能電子デバイス(フレキシブルトランジスタなど)を構築する上で意義のある成果と言える。当該データに関しては,学術論文としての公表のみならず特許出願を準備中である。その他にも,ナノサイズの孔を持つポーラスアルミナの構造制御やマグネシウムの表面処理プロセスなど,湿式プロセスの長所を活かした関連研究に関して学術論文として研究成果を報告した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 1件、 査読あり 12件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (60件) (うち国際学会 14件、 招待講演 21件) 備考 (1件)
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