絶対嫌気性菌 Clostridum cellulovorans はセルロースやヘミセルロースといった多糖類を効率よく分解できる。このメカニズムとしては、(1)細胞表層にセルロソームという巨大な酵素複合体を形成する; (2)ノンセルロソーマル酵素と呼ばれる分泌型の糖質分解酵素群を生産しセルロソーム上の酵素群と共役させている; (3)種々の多糖類を認識し分泌する糖質分解酵素群を最適化している、 の3つがあげられる。これまで全ゲノム解析の結果を基にしたプロテオーム解析によって、本微生物が種々の多糖を認識し、分泌の糖質分解酵素群を最適化する分子機構を明らかにした。
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