in vitro血小板生産系の確立に向けて,研究を実施した.最初に,血小板生産過程である巨核球分化において,内在的な酸化ストレスや高倍数化試薬が重要であることを明らかにした.続いて,CHRF細胞が産生する血小板様体の機能性評価を行ったところ,凝集反応が引き起こされず,その原因がGP1B遺伝子の発現不良であることが明らかとなった.そこで機能性付与のために,遺伝子改変によりCHRF株のGP1B遺伝子発現を強化した安定株を作製した.得られた細胞株が産生した血小板様体の評価を行った結果,mRNA発現量は500倍まで増加したものの,GP1Bタンパク質の発現は確認できなかった.
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