研究課題
本研究では,ブーム・膜複合構造の特徴を生かして,ブームと膜を同時に収納ならびに展開が可能な構造様式の宇宙用展開膜構造を新たに提案し,その詳細な収納特性および展開挙動を明らかにするとともに,フライトモデル製作のための具体的な知見を取得した.初年度は,1.4mx1.4mサイズの展開膜構造試験モデルの試作を行い,この結果を踏まえて,2年度は前年度に製作したブーム・膜複合構造ならびに1.7mx1.7mサイズのスケールアップした展開膜構造試験モデルに対して,展開ダイナミクスを高速度カメラと画像解析ソフトを用いてブーム・膜複合構造の展開挙動を定量的に取得し,その特性の検討を行った.またデオービット膜を想定してブーム径を小さくし,フライトモデルを想定したサイズでのブーム・膜複合構造の実現について,膜の折畳み方法と展開膜の構成を検討し,その実現性を実証した.3年度は更に,機能モデルの検討を行うとともに,超小型衛星用高機能膜として,宇宙実証実験を行うための航空機実験による微小重力展開実験を実施し,その詳細な挙動ならびにフライトモデル製作のための具体的な知見を取得した.本年度は微小重力展開実験のデータを詳細に解析するとともに,真空槽実験を行うことにより,提案するブーム・膜複合構造の妥当性と問題点を明らかにした.更に,機能モデルを実際に製作し,その展開実験を実施し,提案する展開構造の小型衛星への搭載を実証した.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 7件、 招待講演 2件)
日本機械学会誌
巻: 119(1175) ページ: 570-571
日本航空宇宙学会誌
巻: 64(11) ページ: 321-321
巻: 64(11) ページ: 322-326